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PancakeSwapの自動複利機能を解説!オートコンパウンディングのメリット・デメリット【Swamp Financeの利回りと手数料を比較】

2021年5月3日

 

2021年5月にPancakeSwapで$CAKEのオートコンパウンディング機能が追加されました。

 

オートコンパウンディングとは「自動複利」という意味で、シロッププールに預けた$CAKEが自動的に増やしてくれるプールです。

 

本記事では、以下のことをまとめていきます。

 

本記事の内容

  • PancakeSwapオートコンパウンディングの内容
  • オートコンパウンディングのメリット・デメリット
  • 他のアグリゲーターとのかんたんな比較
  • 手数料$CAKEはどこへいくのか【長期投資したい方向け】

以上をまとめていきます。

 

本記事のオーサー

ローレンス
この記事を書いているぼくは、仮想通貨でセミリタイヤを目指しつつ、誰でも再現できる仮想通貨の楽しみ方をブログで発信しています。国内と海外のテクノロジーや仮想通貨の情報をまとめています。Twitterはこちらから。

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今回の記事は公式のミディアムを和訳しつつ、ぼくなりに調べた情報や考えたことをもとに解説していきます。日本語訳するのが面倒な人や、PancakeSwapを使い始めてまだ慣れていない人の参考になればと思います。

 

 

まだPancakeSwapを触ったことがない!ビットコインをまだ持っていない!という方はこちらで詳しい手順をまとめていますので、参考にして下さいね。

【図解あり】PancakeSwapがスマホでできる!パンケーキ職人になる方法





PancakeSwapオートコンパウンディングの内容

 

$CAKEのオートコンパウンディングをはじめるのはとてもかんたんです。

 

PancakeSwapにアクセスしてプールタブで「Auto」のマークのある方のプールに$CAKEをステイクするだけ、です。

 

いちいち「収穫ボタン」をクリックしたり、「コンパウンド」をクリックしていく必要がなくなります。

 

ユーザーが右上にあるバウンティボタン(Auto CAKE Bounty)をクリックすることによって、オートコンパウンディングプールにステイクされた$CAKEをみんなのために収穫してくれて、自動的に再投資してくれるわけです。

※バウンティ機能とは、すべてのAuto CAKEプールユーザーのステイクされたCAKEの利回りの0.05%を報奨金(バウンティ)として受け取ることができる機能のこと。

バウンティ機能については詳しくは後ほど。

 

放置したままでも$CAKEが増えていくので楽ですよね。




オートコンパウンディングのメリット・デメリット

 

オートコンパウンディングのメリットとデメリットをまとめておきます。

 

いい面もありますが、あまりちゃんと知られていないようなのでしっかりデメリットもまとめておきます。

 

メリット

  1. 入金手数料(ステイクした際にかかる費用):なし
  2. ステイクして3日(72時間)後に引き出せば出金手数料:なし
  3. 都度コンパウンドする必要がないのでBNBが節約できる
  4. 放置しておくだけで自動的に運用してくれる
  5. アグリゲーターファーミングより少しリスク低め

 

デメリット

  1. 72時間以内に引き出すとステイクした$CAKEに対して0.1%の手数料がかかる
  2. 追加でステイクするたびに72時間タイマーがリセットされる
  3. 自動複利で増えた$CAKEの2%は手数料として運営側に差し引かれる

 

いわば、$CAKEが72時間ロックされる制約のようなイメージで運用すると手数料を無駄にせずに済みます。

 

追加で$CAKEをステイクすると72時間タイマーがリセットされるのも忘れずにおきたいところ。あやまってステイクしてしまいリセットされるのはもったいないですよね。

 

$CAKEの運用益2%手数料も大切です。手動でコンパウンドするBNBで消費する手数料と$CAKEの2%手数料を天秤にかけ、有利な方を選択するのが無難でしょう。

 

2021年現在では1日で1,000CAKEあたり0.06CAKEの収穫ですから、この2%である0.0012CAKEが1日あたりの手数料として引かれます。

0.06 ー 0.0012 = 0.0588CAKE(デイリー純利回り)

ということになります。2021年5月の1CAKEは40ドルほどですので、1日あたり0.048ドルほどの手数料です。

 

1ヶ月にすると、

0.048ドル × 30日 = 1.44ドル

 

ということになります。BNBでは1トランザクションごとに0.5ドルほどかかりますので、自動複利運用をしてくれることを考慮すれば、オートコンパウンディングのメリットの方が優れていることがあるかもしれません。

 

ROIとは、Return on investmentの略で、投資した費用から、どれくらいの利益・効果が得られたのかを表す指標です。「投下資本利益率」「投資利益率」とも呼びます。かんたんにいうと、コスパです。




バウンティ(報奨金)機能の解説

さきに紹介しましたが、PancakeSwapのオートコンパウンディングには、バウンティという機能があります。

 

※バウンティ機能とは、すべてのAuto CAKEプールユーザーのステイクされたCAKE利回りの0.05%を報奨金(バウンティ)として受け取ることができる機能のことです。

 

この機能がすごい、という点をかんたんにまとめます。

 

それは、バウンティボタンを誰かがクリックすることでオートコンパウンディングの複利機能がオンになる、という点です。逆に言うと、誰かがクリックするまでオートコンパウンディングはアクティヴでないことになります。

 

つまり、これで受けることができる$CAKEの価格が、トランザクション手数料のBNBの消費金額よりも高ければ、クリックすることがインセンティブになるのです。

 

しかし、実際はBNB手数料以下の金額でバウンティされているようなので、この機能を理解している人が多数なのかは不明です…。

 

プールされる金額が大きくなればなるほど、バウンティも増えるインセンティブ設計となっているというわけですから、本当にプロジェクト運営者は頭がいいですよね。




他のアグリゲーターSwamp Financeとのかんたんな比較

Swamp Finance公式よりキャプション

 

2021年5月時点での$CAKEオートコンパウンディングのAPYは140%後半です。

 

同じBSCのオートコンパウンディング機能のある「Swamp Finance」ではAPY170%ほどですので、若干Swampの方が高いAPY設定となっています。

しかし、CAKEオートコンパウンディングが開始されてからデポジットされたCAKEが大量にPancakeSwapに移行したとまでは言えない状況のようです。

 

もし、移行を検討する場合は以下のことを参考にするべきでしょう。

 

  • プロトコルの安全性や信頼
  • 報酬トークンの将来性
  • APYや手数料

 

とくにSwamp Financeのドキュメントを詳しくみると、PancakeSwapでは72時間後には無料でしたが、Swamp Financeではステイク時に0.1%手数料が差し引かれ、かつ利益に対して4%の手数料が発生します。

PancakeSwapの場合の利益に対する手数料は2%なので手数料はお得ではあります。どちらがおすすめなのかの判断は、インセンティブのトークンの将来性やプロトコルの安全性を考慮して、判断することが望ましいです。




オートコンパウンディングの計画がすごい。$CAKEはどこへいくのか

ここまで、$CAKEのオートコンパウンディング機能のまとめをしていきました。

 

手数料で徴収された$CAKEがどこにいくのか?についてもかんたんに把握しておきましょう。

 

ステイクされた$CAKEを72時間以内に解除した時の0.1%手数料と利益に対する2%手数料は、通常のCAKEトークンのバーンの一部として毎週燃やされます。

 

つまり、$CAKEのインフレ(価値下落)を防ぐために行われるバーン量を増やせるので、相対的に$CAKEの価値維持に貢献できることになります。

 

PancakeSwapを愛してやまない方や、長期的に$CAKEに投資している方にはぜひ知っておいて欲しい情報のひとつでした。

 




  • この記事を書いた人

ローレンス

クリプトに没頭している会社員です。暗号資産の儲け話よりも、テクノロジーに興味があり、ブログ、メルマガ、ポッドキャストなどでWeb3関連のトピックをやさしく解説しています。クリプトにまつわる情報はスピードが速く複雑ですが、Web3領域で活躍できる人材を目指して一緒に学習していきましょう。

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